「また新規のお客様を獲得しなきゃ…」と頭を悩ませていませんか?実は、すでに取引のあるお客様こそが、新たなビジネスチャンスの宝庫なんです!
驚くべきことに、全米不動産協会の調査では、約9割のお客様が「また同じ不動産会社を使いたい」「知り合いに紹介したい」と思っているそうです。でも実際には、不動産会社の売上の約16%しかリピート顧客からのものではなく、過去のお客様からの紹介は20%程度にとどまっているんですよね。
この「言っていることとやっていることの差」を埋めることができれば、わざわざ高額な広告費をかけなくても、ビジネスを大きく伸ばせるチャンスがあるんです!
今回は、高価なシステムを導入しなくても、今お使いのエクセルから始められる顧客管理の方法と、リピート・紹介率をグンと上げるコツをご紹介します。
なぜ今、CRMが不動産業界で熱いのか

不動産業界って、結局は「人と人との信頼関係」が全てですよね。「あの担当者さん、親身になって相談に乗ってくれたから、また頼みたい」というお客様の気持ちが、長期的な関係につながります。
CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)は、そんな大切な人間関係をしっかり管理して、ビジネスに活かすための仕組みなんです。
CRMで何が変わるの?
「CRMって難しそう…」と思われるかもしれませんが、実はメリットがたくさんあるんですよ!
- バラバラだった顧客情報が一元管理できる:「あのお客様の連絡先どこだっけ?」「前回どんな話をしたっけ?」といった探し物時間がゼロに!
- 大切な連絡を忘れない:「購入から1年経ちましたね、お困りごとはありませんか?」といったフォローの自動リマインダーで、お客様との関係が途切れません。
- どこからお客様が来たのかが一目瞭然:「〇〇さんからの紹介が多いな」と分かれば、感謝の気持ちを伝えることもできますね。
- お客様一人ひとりに合わせた対応ができる:「前回、リビングは南向きが希望だったんですよね」など、過去の会話を覚えていると、お客様は「ちゃんと覚えてくれてる!」と感動します。
実際に、あるベテラン不動産営業マンの田中さん(仮名)は、エクセルで簡易CRMを作成して顧客管理を始めたところ、わずか半年で紹介による新規顧客が3倍に増えたそうです。「お客様の誕生日や住宅ローンの見直し時期などを記録して定期的に連絡するようにしただけなのに、こんなに変わるとは思わなかった」と驚いていました。
CRMの活用は、これからの不動産業界で生き残るための重要な要素の一つです。以下の記事では、今後5年間で不動産業界がどのように変化し、どのような会社が競争力を維持できるのかを詳しく解説しています。CRMを含む顧客中心のビジネスモデルが今後ますます重要になるでしょう。
エクセルで始める!誰でもできるCRM構築法

「CRMシステムを導入するのはハードルが高い…」そう思っているなら、まずはエクセルから始めてみましょう。今すぐできる簡単ステップをご紹介します。
1. まずは目標を決めよう
「何のためにCRMを作るの?」という目的を明確にしましょう。
- 新規のお問い合わせを逃さないようにしたい?
- 既存のお客様ともっと良い関係を築きたい?
- どのお客様がどの段階にいるのか把握したい?
例えば、「既存顧客からの紹介率を現在の15%から30%に上げたい」という具体的な目標があると、必要な情報も見えてきますよね。
2. シンプルなエクセルシートを作ろう
複雑にしすぎると続かないので、まずはシンプルに!
- お客様情報シート:基本的な連絡先情報を記録
- 対応履歴シート:いつ、どんな内容で連絡したかを記録
- 案件管理シート:現在進行中の案件の状況を把握
- フォローアップシート:次にいつ、何のために連絡するかを管理
「最初から完璧にしなきゃ」と思わなくて大丈夫。使いながら少しずつ改良していけばいいんです。
CRM構築と並行して進めたいのが、物件情報管理の効率化です。以下の記事では、物件情報の更新作業を大幅に効率化する方法を紹介しています。CRMと物件データベースを連携させることで、さらに効果的な顧客対応が可能になります。
3. どんな情報を記録する?
基本的には以下のような情報があると便利です:
- お客様ID(自動採番でOK)
- 氏名(ふりがなもあると便利)
- 連絡先(電話、メール、住所)
- 家族構成(子どもの年齢など将来のニーズ予測に役立ちます)
- 前回の接触日と内容
- 次回アクション予定日と内容
- 現在の状況(新規問合せ、内見済み、契約済みなど)
- 紹介者(誰から紹介されたか)
- メモ欄(趣味や好みなど、会話の中で得た情報)
不動産営業の佐藤さん(仮名)は「お客様の好きな飲み物を記録しておいて、内見の時に用意しておくだけで、すごく喜ばれるんですよ」と教えてくれました。こういった小さな気配りが大きな信頼につながります。
4. エクセルの便利機能を活用しよう
エクセルには、データ管理を楽にする機能がたくさんあります。
- フィルター機能:「今月中に連絡すべきお客様」だけを表示するなど
- 条件付き書式:「次回連絡予定日が今週」のセルを赤く表示するなど
- VLOOKUP関数:別シートの情報を自動で引っ張ってくる
- ピボットテーブル:「紹介元別の成約率」などを簡単に集計
「関数なんて難しそう…」と思うかもしれませんが、YouTubeで「エクセル 関数 基本」などと検索すれば、分かりやすい解説動画がたくさん出てきますよ。少しずつ覚えていきましょう。
5. 見える化で傾向を把握しよう
数字の羅列だけだと傾向が見えにくいので、グラフ機能を活用しましょう。
- 棒グラフ:月別の問合せ数や成約数の推移
- 円グラフ:お客様の年齢層や物件タイプの割合
- 折れ線グラフ:リピート率や紹介率の変化
「数字を見るのが苦手…」という方でも、グラフにすれば一目で傾向が分かります。「あれ?4月は紹介が多いな」「このエリアからの問合せが増えてる」など、新たな発見があるかもしれませんね。
リピート・紹介率を3倍にする!CRM活用術

さて、CRMの基本的な仕組みができたら、次はそれを活用してリピート・紹介率を高める方法を見ていきましょう。
1. お客様を”分類”して効率アップ!
全てのお客様に同じ対応をするのではなく、特性に合わせて分類(セグメント化)すると効率的です。
- 取引履歴で分類:初めての購入者、複数回購入者、投資目的など
- 関心度で分類:すぐに購入検討中、半年以内に検討中、情報収集中など
- 紹介可能性で分類:とても満足している顧客、複数回取引のある顧客など
例えば、過去に投資物件を購入したお客様には「最新の投資用物件情報」を、ファミリー向け物件を購入したお客様には「学区情報や地域イベント情報」を送るなど、関心に合わせた情報提供ができますね。お客様の分類(セグメント化)は、的確な物件提案にも直結します。
以下の記事では、データに基づいた物件提案によって反響率を2倍に高めた方法を紹介しています。CRMに蓄積した顧客情報とこのデータ活用術を組み合わせることで、さらに効果的な提案が可能になるでしょう。
2. 「忘れない」仕組みでフォローアップ
人間は忘れる生き物です。でも、CRMを使えば大切な連絡を忘れません。
- 購入記念日:「ご購入から1周年ですね。何か困ったことはありませんか?」
- 季節の挨拶:暑中見舞いや年末のご挨拶など
- ライフイベント:「お子さんが小学校入学の時期ですね。通学路の安全情報をお送りします」
- メンテナンス時期:「そろそろエアコンのクリーニングの時期ですが、信頼できる業者をご紹介しましょうか?」
大阪の不動産会社で働く山田さん(仮名)は「お客様の引っ越し日から3ヶ月後に必ず電話をかけるようにしています。その時期はだいたい不具合が出る時期なので、『何か困ったことはありませんか?』と聞くと、とても喜ばれますし、小さな問題もすぐに解決できるので、お客様の満足度がグンと上がります」と話していました。
3. 「あなただけ」感を出すパーソナライズ術

CRMに蓄積された情報を活用して、お客様一人ひとりに合わせたコミュニケーションを心がけましょう。
- 興味・関心に合わせた情報提供:「前回、庭付き物件に興味があるとおっしゃっていたので、新着情報をお送りします」
- 家族構成に合わせた提案:「お子さんの成長に合わせて、将来的な間取り変更のご相談も承っています」
- 趣味に合わせた話題:「先日お話していたゴルフ場の近くに、良い物件が出ましたよ」
「えっ、そんなこと言ったっけ?覚えてくれてたの?」というお客様の反応が返ってくると、信頼関係がグッと深まります。
パーソナライズされた対応と合わせて重要なのが、取引の透明性です。以下の記事では、デジタルツールを活用して顧客からの信頼度を90%まで高めた方法を紹介しています。CRMで管理した顧客情報をもとに、透明性の高い情報提供を行うことで、より強固な信頼関係を構築できるでしょう。
4. 紹介が自然と生まれる仕組み作り
「紹介してください」と言うだけでは、なかなか紹介は増えません。紹介したくなる仕組みを作りましょう。
- 感謝の気持ちを形に:紹介してくれたお客様には、心のこもったお礼状と小さなギフト(地元の名産品など)を送りましょう。「ありがとう」の気持ちが伝わると、また紹介したくなります。
- 紹介特典の設定:「ご紹介いただいたお客様が成約された場合、次回のリフォーム時に使える5万円分の割引券をプレゼント」など、具体的な特典があると紹介のモチベーションが上がります。
- メールの最後に一言:定期的に送るニュースレターなどの最後に「このメールが役立ったと思われたら、同じようにお悩みの方にぜひご紹介ください」と一言添えるだけでも効果的です。
東京の中小不動産会社の例では、成約したお客様に「ご近所の方や職場の方で、住み替えをお考えの方がいらっしゃったら、ぜひご紹介ください。責任を持ってサポートさせていただきます」というカードを3枚渡すようにしたところ、紹介率が15%から45%に上昇したそうです。
紹介の仕組みと合わせて検討したいのが、24時間対応可能なチャットボットです。以下の記事では、チャットボットの導入によって成約数を40%増加させた方法を紹介しています。CRMとチャットボットを連携させることで、紹介されたお客様へのファーストコンタクトをスムーズに行えるようになります。
5. 地域密着型の価値提供で差別化
大手にはできない、地域に根差した価値提供で、お客様の心をつかみましょう。
- 地域情報の定期配信:新しいお店のオープン情報や地域イベントなど、住んでいる人だけが知っている情報を配信
- 地元業者のネットワーク提供:信頼できる地元の工務店、クリーニング店、引っ越し業者などを紹介
- コミュニティイベントの開催:お花見や餅つき大会など、お客様同士が交流できるイベントを企画
「物件を売った後も、定期的に地域の役立つ情報を送ってくれるから、友達にも紹介したんです」というお客様の声もあります。単なる「不動産の売買」ではなく、「その地域での豊かな暮らし」をサポートする存在になることで、自然と紹介が増えていくのです。
地域密着型の価値提供をさらに効果的に行うには、SNSの活用も検討してみましょう。以下の記事では、Instagramを活用して地域情報を発信し、広告費を半減させながら集客に成功した事例を紹介しています。CRMとSNSを組み合わせることで、より広範囲に地域の価値を伝えることができます。
成功事例:エクセルCRMで業績アップを実現した不動産会社

神奈川県の中小不動産会社A社では、エクセルで簡易CRMを構築し、以下の取り組みを行いました:
- お客様を「新規」「成約済み」「リピーター」「紹介者」の4つに分類
- 成約後3ヶ月、6ヶ月、1年と定期的に連絡するスケジュールを設定
- お客様の誕生日や住宅ローンの借り換え時期などをCRMに記録し、適切なタイミングでアドバイスを提供
- 地域の祭りやイベント情報を定期的にメールで配信
その結果、わずか1年で:
- リピート率が12%から28%に上昇
- 紹介による新規顧客が全体の15%から42%に増加
- 広告費を30%削減しても売上は15%アップ
「最初は面倒くさいと思っていたCRMですが、今では毎日の業務に欠かせません。特に嬉しいのは、お客様から『いつも気にかけてくれてありがとう』と言われることです」と同社の営業部長は語っています。
CRMの導入は、全体的なデジタル戦略の一部として位置づけることが重要です。以下の記事では、システム導入の失敗事例から学ぶ教訓と成功するための全体計画の立て方を解説しています。CRM導入を含む包括的なデジタル戦略を検討する際の参考になるでしょう。
まとめ:明日からできる!CRM活用の第一歩

CRMは難しいものではありません。今日からでもエクセルで始められる、シンプルなステップです:
- まずは基本的な顧客情報をエクセルにまとめる
- 定期的な連絡スケジュールを決める
- お客様との会話の中で得た情報を必ず記録する
- その情報を活かした、パーソナライズされたコミュニケーションを心がける
- 紹介のお願いを自然な形で取り入れる
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