「実際に物件を見ないと判断できない…」 「遠方の物件を案内するのに時間がかかりすぎる…」 「他社との差別化ができず、価格競争に陥ってしまう…」
このような悩みを抱える不動産会社は少なくありません。2025年4月現在、不動産業界でひそかに急成長しているのが「スマホVR内覧サービス」です。
特別な知識や高額な投資がなくても、今日から始められるこのサービスが、来店客の成約率を大幅にアップさせる秘訣となっています。
この記事を読むと以下のことがわかります。
- スマホVRを活用した内覧サービスの具体的なメリットと導入効果
- 専門知識がなくても外部サービスを使って手軽に始める方法
- 競合他社と差をつける顧客提案のテクニック
- 中小不動産会社でも成功している具体的な事例とノウハウ
スマホVR内覧とは?初心者でもわかる基本

スマホVR内覧サービスの基本
スマホVR内覧とは、バーチャル・リアリティ技術を活用して、実際に物件に足を運ばなくてもスマートフォンで360度の視点から物件内部を確認できるサービスです。
特別なVRゴーグルは必要なく、お客様のスマートフォンやタブレット、PCなどで簡単に利用できます。指先で画面をスワイプするだけで視線を自由に動かし、矢印をタップすることで視点(立つ場所)を移動させることができます。
従来の内見との違い
従来の物件内見と比較すると、以下のような違いがあります:
従来の内見 | スマホVR内見 |
---|---|
物件まで足を運ぶ必要がある | どこからでも内見可能 |
営業担当者の時間調整が必要 | 24時間365日いつでも内見可能 |
1日に数件の内見が限界 | 短時間で多数の物件を内見可能 |
入居中の物件は内見しづらい | プライバシーを守りながら内見可能 |
遠方の顧客には対応困難 | 距離の制限なく内見可能 |
スマホVR内覧の導入効果
「本当に効果があるの?」と思われるかもしれませんが、多くの不動産会社が驚くべき効果を報告しています:
- 成約率55%アップ:えんコーポレーション社では、VR導入後、成約率が10%から65%に向上
- 内見効率の大幅向上:従来は1組につき平均4-5件の現地内見が必要だったところ、VR活用で1-2件に削減(50%以上の削減)
- 遠方客の獲得:明光トレーディングでは、85%の入居予定者が現地内見なしで契約
- 業務効率化:宅都ホールディングス社では、VR内覧を活用して60件もの申し込み成約を獲得
これらの数字は、スマホVR内覧が単なるトレンドではなく、実際のビジネスにおいて大きな効果をもたらすツールであることを示しています。
初心者でも今日から始められるVR内覧導入法

「VRって難しそう…」「専門知識がないから無理かも…」と思っていませんか?実は、外部サービスを活用すれば、専門的な知識がなくても簡単に始められるんです。
外部サービスを活用した手軽な導入方法
VR内覧サービスを始めるには、以下のような外部サービスが便利です:
- スペースリー:不動産VR・バーチャルルームツアーを提供するサービスで、日本の不動産業界では最も普及しているサービスの一つです。
- Matterport(マターポート):360度カメラで撮影した画像をクラウドにアップロードし、自動的に3Dモデルを生成するサービス。高品質なVR体験を提供できます。
- THETA(シータ):RICOHの360度カメラとそのアプリを使ったVRコンテンツ作成サービス。比較的低コストで始められます。
- NURVE(ナーブ):すでに導入店舗数が3,000を突破し、150万戸以上の物件が登録されている人気サービス。
これらのサービスは、初期費用を抑えながらも高品質なVR内覧体験を提供することができます。
導入手順
VR内覧サービスを導入する手順は、以下の通りです:
- サービス選びと打ち合わせ:
- 自社の規模や予算に合ったサービスを選択
- サービス提供会社と打ち合わせを行い、目的や要望を共有
- 撮影:
- 360度カメラを使って物件を撮影
- 明るい時間帯を選び、室内をきれいに整えておくことがポイント
- 窓からの眺望や設備など、物件の魅力が伝わるアングルを意識
- 編集とアップロード:
- 撮影した画像を編集し、VRコンテンツを作成
- サービスのプラットフォームにアップロード
- 活用:
- 自社サイトやSNSに掲載
- 物件情報サイトに掲載
- 営業トークに組み込んで活用
必要な機材とコスト
「初期投資がどれくらい必要?」と気になる方も多いでしょう。以下は一般的な目安です:
- 360度カメラ:
- RICOH THETA(3万円〜5万円)
- Insta360(4万円〜8万円)
- Matterport Pro2(40万円前後)※高性能なものを求める場合
- 三脚:
- 安定した撮影のための三脚(5千円〜2万円)
- サービス利用料:
- 月額1万円〜5万円程度(サービスによって異なる)
- 物件数や機能によって料金プランが変わることが多い
予算に余裕がない場合は、Googleカメラアプリやストリートビューアプリを活用することで、追加の機材費用を抑えながら簡易的なVR内覧を始めることも可能です。
また、多くのサービスでは無料トライアルを提供しているので、まずは試してみることをおすすめします。
顧客を「驚かせる」VR提案テクニック
VR内覧サービスを導入するだけでは十分な効果が得られません。顧客に「驚き」と「感動」を与える提案方法が重要です。
常識破壊の提案法
顧客の常識を覆す「常識破壊」の提案は、強いインパクトを与えます:
- 「今日中に50件の物件内見ができます」 従来なら数日かけて数件しか見られなかった物件を、VRなら短時間で多数見ることができる点を強調
- 「深夜でも、早朝でも、いつでも内見可能です」 24時間いつでも内見できる便利さをアピール
- 「現在入居中でも、内覧できます」 現入居者のプライバシーを守りながら内見できる利点を伝える
これらの提案は、従来の不動産業界の常識を覆すもので、顧客に新鮮な驚きを与えます。
バーチャルモデルルームの活用
空室の物件に「バーチャル家具」を配置することで、顧客の購買意欲を高めることができます:
- 生活イメージの提供:
- 家具や小物をバーチャルで配置し、実際に住んだときのイメージを伝える
- 様々なインテリアパターンを提案し、顧客の好みに合わせた提案が可能
- 広さの実感:
- 家具を配置することで部屋の広さを実感しやすくなる
- 「ここにダブルベッドが置ける」「ソファとテレビボードが十分入る」など具体的にイメージできる
<例文> 「このVRでは、実際に家具を置いた状態をご覧いただけます。右側には3人掛けのソファ、左側にはダイニングテーブルを配置していますが、この広さなら余裕でお使いいただけます。寝室にはクイーンサイズのベッドを置いてもこの通りのゆとりがありますよ」
比較提案の活用
複数の物件を効率的に比較できるのもVR内覧の大きな魅力です:
- A/B比較の提案:
- 「この2つの物件を比べてみましょう。こちらは日当たりが良く、こちらは収納が多いです」
- 短時間で複数物件の比較ができる利便性をアピール
- プラン比較の提案:
- 「同じ物件でも、家具配置を変えるとこんなに印象が変わります」
- 複数のインテリアプランを提示し、顧客の好みに合ったイメージを探る
実際の成功事例に学ぶ

実際にVR内覧サービスを導入して成功している事例を見てみましょう。
事例1:えんコーポレーションの成約率100%達成
えんコーポレーションでは、スペースリー導入後、成約率が10%上昇して60%になりました。さらに驚くことに、2020年3月単体では、本店でVR接客を実施したお客様の成約率は100%という驚異的な数字を記録しました。
成功のポイント:
- VRを「単なる技術」ではなく「接客ツール」として活用
- お客様とのコミュニケーションのきっかけに活用
- 悩むお客様への最後の一押しとして効果的に使用
事例2:中小不動産会社Aの遠方客獲得
地方の中小不動産会社Aでは、VR内覧を活用して遠方からの顧客獲得に成功しています。特に転勤や進学で引っ越しを検討しているお客様に対して、事前にVR内覧を提供することで、来店前の検討段階から信頼関係を構築しています。
成功のポイント:
- 遠方客向けに「無駄な移動時間と交通費を節約できる」と訴求
- 物件周辺の環境もVRで紹介し、地域情報も提供
- 来店前に顧客の好みを把握し、来店時の提案の質を向上
事例3:不動産管理会社Bのオーナー対応効率化
不動産管理会社Bでは、VRを物件オーナーとのコミュニケーションに活用しています。空室対策の相談があった際に、VRのURLを送って室内の状況を共有することで、遠方に住むオーナーとの意思疎通が円滑になりました。
成功のポイント:
- オーナーへの状況報告が視覚的にできるようになり信頼度アップ
- リフォーム提案時に「Before/After」をVRで表現
- 物件の魅力をオーナー自身に再確認してもらい、適正な家賃設定の説明に活用
VR内覧サービスのメリットとデメリット

メリット
VR内覧サービスの主なメリットは以下の通りです:
- 時間と交通費の節約:
- お客様も営業担当者も物件まで行く時間と費用を節約できる
- 1日に見られる物件数が飛躍的に増加
- 24時間いつでも内覧可能:
- お客様の都合の良い時間に内覧できる
- 仕事が忙しい方や遠方の方でも気軽に物件チェックが可能
- 効率的な物件比較:
- 短時間で多くの物件を比較検討できる
- 似た条件の物件の違いを明確に把握できる
- 入居中の物件も内覧可能:
- 現在の入居者に迷惑をかけることなく内覧できる
- 退去前から次の入居者募集を始められるため、空室期間を短縮
- 反響率・成約率の向上:
- ポータルサイトでの反響率が通常の4.7倍に
- VR内覧後の成約率が平均55%アップ
デメリット
一方で、以下のようなデメリットにも注意が必要です:
- 実際の質感や音、匂いはわからない:
- VRでは伝わらない情報もあるため、最終確認は実際の内見が望ましい
- 解決策:質感がわかる高解像度の部分写真を追加する
- 周辺環境の把握が難しい:
- 物件内部はわかるが、外観や周辺環境までは把握しづらい
- 解決策:物件周辺の360度パノラマやGoogleストリートビューとの連携
- 高齢者には使いづらい場合がある:
- デジタル機器に不慣れな方には操作が難しいことも
- 解決策:シンプルな操作方法の説明書を用意する
- VR酔いの可能性:
- 長時間の使用でVR酔いする方もいる
- 解決策:短時間の使用を推奨し、座った状態での視聴を勧める
これらのデメリットは、適切な対応策を講じることで最小限に抑えることが可能です。
今すぐ始める!ステップバイステップ実践ガイド

「興味はあるけど、どこから始めればいいの?」という方のために、具体的な実践ステップを紹介します。
ステップ1:目的を明確にする
まずは導入の目的を明確にしましょう:
- 来店客の成約率を上げたい
- 遠方の顧客を獲得したい
- 業務効率を向上させたい
- 競合他社との差別化を図りたい
目的によって、選ぶべきサービスや活用方法が変わってきます。
ステップ2:予算と規模を決める
次に、投資可能な予算と対象物件の規模を決めましょう:
- 小規模スタート(数件の主要物件のみ)
- 中規模導入(空室物件すべて)
- 大規模展開(管理物件すべて)
予算に応じて、自社撮影にするか外部委託にするかも検討します。
ステップ3:サービス選びと導入
目的と予算に合ったサービスを選びましょう:
- 各サービスの無料トライアルを試してみる
- 使いやすさと機能を比較する
- 継続的なコストを計算する
- 契約と導入の手続きを進める
ステップ4:社内教育と運用体制の構築
導入したら、社内での活用方法を共有しましょう:
- 全スタッフへの使い方レクチャー
- 活用シーンとトークスクリプトの共有
- 顧客への説明方法の統一
- 効果測定の仕組み構築
ステップ5:効果測定と改善
定期的に効果を測定し、改善していきましょう:
- VR内覧後の成約率を測定
- 顧客からのフィードバックを収集
- 営業担当者の業務効率化の度合いを確認
- より効果的な活用方法を検討・実施
まとめ:VR内覧で不動産業界の常識を覆す

スマホVRを活用した内覧サービスは、専門知識がなくても外部サービスを活用して手軽に始められる効果的な差別化戦略です。多くの不動産会社がVR内覧サービスを導入し、成約率の向上や業務効率化に成功しています。
特に重要なのは、単にVR技術を導入するだけでなく、顧客に「驚き」と「感動」を与える提案方法を工夫することです。常識破壊の提案やバーチャルモデルルームの活用など、顧客目線での価値提供を心がけましょう。
2025年4月現在、不動産業界ではVR技術の活用がますます進んでおり、早期に導入することで競合他社との差別化を図ることができます。VR内覧サービスを活用して、顧客満足度の向上と業務効率化を両立させ、競争力を高めていきましょう。
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VR内覧は、準備さえしっかりすれば、明日からでも始められます。ぜひ一歩踏み出してみてください!